初期作品の魅力

春川ナミオ氏が、初期の自分の作品は上手に描けていない気がするので好きではない、とおっしゃっておられたが、私は好きである。
スタイルや構図に関しては、後期に発表された作品によりいっそうの迫力を感じることも確かにあるが、女性の表情や、そこに至るまでのプロセスなど、理想の姿を模索していた時期ならではの、未熟さゆえのデリケートな味わいが感じられる。
後期作品に比べると、お尻のフォルムや肌の質感の描き込みが物足りないとは言えるかもしれない。
だが初期の春川の関心は、シチュエーションやプロセスとしての顔面騎乗へのこだわりが強かったのではないかと思われる。
猿ぐつわをかまされて、まさにこれからお尻が顔の上にのしかかってくる瞬間。うっすらと目をあけて恍惚としているようにも見える。責待刻の刹那が表現されている。